Column

コラム

 

 

はじめての中国出張

 

空気はキレイ、新鮮で美味しい野菜がいっぱい、食器は消毒済みパッキンされて清潔、人も親切で優しい...。

5日間の中国訪問はとてもいい経験になりました。

 

中国の内陸部、武漢市郊外にある大きな美容師育成学校。(常時2000人以上が在籍)ここの主催による技術セミナーの講師として3日間のクラスを担当してきました。 

 

武漢近郊はもとよりチベットなどの遠方からも合わせ総勢約60名の受講者。

そして、数十名の教官たち。皆さん、とても勉強熱心で、フレンドリーで親切。

 

彼らの美容技術や知識などのレベルは非常に高く、この点での遅れは全くと言っていいほど感じませんでした。

 

 感じた事は、ただ僕の価値観とは違うという事だけです。

 

僕はナチュラルなメイクやヘアスタイルが好きですが、彼らはド派手なものを美しい、カッコいいと感じるようです。僕は傷んでいない髪と地肌や健康から生まれるインナービューティーこそが本当の美しさだと感じ、ノンケミカルやオーガニックというコンセプトに基づく技術を提供していますが、彼らにそれを説明したところ、オーガニックという言葉は聞いた事がなく、全く意味が通じませんでした。パーマとカラーの同時施術は当たり前って感じです。

 

僕は動物愛護や環境保護の観点からベジタリアンになりましたが、彼らの社会にはそのような考え方を持つ人は皆無のようで、理解に苦しむようでした。

しかし、学校の食堂ではわざわざ僕の為に、野菜だけの料理をたくさん作ってくれました。美味しかった。

 

個人個人との話はあまり出来なかったので分りませんが、受講者や教官、みんな一様に上述した価値観を持っているようでした。

 

日本では価値観が多様化し、美容師もそれぞれに得意な(好きな)ファッションの系統が違い、ケミカルのような合成物に違和感を持つ人やそうでない人、様々です。

 

中国では、というかこの武漢エリアでは、ライフスタイル全般、服装やヘアメイクまでも多様化というよりも統一性が良しとされる感覚がまだまだ強いのかも知れませんね。

 

2015.4.20 hisa