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コラム

 

 

ヘアドネーションと髪の伸ばし方

 

ヘアドネーションとは、頭皮・頭髪に関わる以下に挙げる様な病気が原因で髪の毛を失い、ウィッグを必要としている18歳以下の子ども達に、医療用ウィッグの原料となる毛髪を間接的に提供することを言います。

 

◯子どもの脱毛症

原因は「ストレス」か「自己免疫疾患」によるものです。子どもも日々の小さなストレスが積み重なって、脱毛症を引き起こす事があります。髪の成長を促すホルモンは精神面の影響を受けやすく、精神面がまだ弱い子どもにとってストレスは抜け毛の原因となるのです。また、自己免疫疾患(アトピー体質など)の子どもにも起こりやすく、髪を作る細胞にリンパ球が過剰に反応することが原因とされています。単発型は1年以内に完治する事が多いのですが、その他の場合は非常に長期化し、10年以上も治らない場合があります。

 

◯子どもの無毛症・乏毛症

なんらかの原因で毛髪が生えてこない、もしくは少ししか生えないという病気です。頭髪が全くない場合もあれば、一部分のみが生えているという場合もあります。先天的無毛症の場合、遺伝子異常によって生まれつき毛根が存在しない疾患です。そのため、髪の毛は全く生えません。生まれたばかりのときは髪の毛が生えていても、生後1~2年前後で全て抜け落ち、その後全く生えてこなくなるというケースもあります。

 

◯子どもの抜毛症

髪の毛、まつ毛、眉毛、ひげ、脇の毛、陰毛、手、足などの体毛を自分で引き抜いてしまう行為障害です。別名、抜毛癖(ばつもうへき)とも呼ばれます。無意識のうちに毛を抜いてしまうケースもあれば、抜くのを止めようとしても止められないケースもあります。人によっては、ほんの少しの意識によって症状を穏やかにし、抑えることができます。しかし、他のことに何も手をつけられなくなるほど抜きたくなる衝動が強くなることもあります。小学生の高学年から高校生くらいの思春期に多くみられ、年齢とともに自然に治る人もいます。

 

◯子どもの化学療法による脱毛

抗がん剤による化学療法は、毛をつくる細胞を傷つけ、脱毛を引き起こします。通常、治療開始後2~3週間後で髪が抜け始めます。脱毛の程度は人それぞれですが、たいていの人は治療が終わると1~2ヶ月で再生がはじまり、うぶ毛のような毛が生え始めます。3~6ヶ月(早い人では2~4ヵ月)経過すると、ほとんど回復します。

 

寄付された髪の毛は、特定非営利活動法人”Japan Hair Donation & Charity”などの団体によって選別・加工の工程を繰り返したのち、ウィッグとして生まれ変わり、レシピエント(ウィッグを必要としている子ども達)の元に届けられます。

 

ひとつのウィッグを作るのに、約30人分もの寄付された髪の毛と品質を均一にするためのトリートメント処理や輸送費などに約10万円もの費用が必要となるそうです。髪の毛が集まってもこれらにかかるお金がなくてはウイッグは完成しません。

 

「せっかく伸ばした髪を、ゴミにしたくない!」「誰かの笑顔のために役立てたい!」そんな大切な想いを医療用ウィッグとしてレシピエントの元に届けませんか?ウィッグに使うには最低でも31センチ以上の髪の長さが必要です。よほど痛んだ状態でなければ、カラーリングをした髪や白髪、縮毛矯正をしていても寄付することができます。男女や年齢、国籍も問いません。

 

 

ヘアドネーションの方法やドネーションサロンリストなどの詳細は以下のJapan Hair Donation & Charity (JHD&C) のホームページをご覧下さい。”Natural&Organic エジオトロト”でも対応していますのでお申し付け下さい。

 

JHD&Cホームページ↓

https://www.jhdac.org/index.html

 

 

 

そして、髪の伸ばし方...

本コラムのヘアドネーションに関わらず、髪を伸ばす事に決めたらヘアカットはなるべくしないで下さい。毛先少しだけでも毎月カットする方が早く髪が伸びると信じている方がとても多いことに驚かされます。髪は神経も血液も通っていないので、一度傷んでしまうとどんな方法を用いても元の健康な髪に治癒する力はありませんし、毛先をカットする事でそれが何らかの刺激(?)となって伸びる速度が早まる事はありません。髪は月に1cm前後伸びると言われていますので毛先を1cmカットすると単純に1ヶ月後戻りする事になります。

 

髪を伸ばしてる最中でもカットする必要があるのは、

● ヘアカラーなどのケミカル処置の影響や長期間カットしていないので毛先にダメージがあってそれを切り落として整えたい。

● 顔周りなど全体の長さ自体にあまり影響の出ない様なデザインの変化をつけたい。

● ショートから伸ばす際に耳周りやえり足を整えたい。

● ミディアムからロングになってきた時にデザインに変化をつけたい。例えば、前下がりのボブが肩下辺りまで伸びたのでボブのラインを変えたい。

上記などの様にカットする必要がある時以外で早く髪を伸ばしたい場合は、髪を切りに美容室へ行くのはやめましょう!;)

 

 

 

2017.7.3 hisa